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特集 卒後教育・臨床教育
我が国における理学療法士の卒後教育―現状と展望
Post-graduate Education for Physical Therapist in Japan
溝呂木 忠
1
Tadashi MIZOROGI
1
1慶応義塾大学月が瀬リハビリテーションセンター
1Keio Univ. Tsukigase Rehab. Center.
pp.3-9
発行日 1978年1月15日
Published Date 1978/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518101604
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Ⅰ.はじめに
昭和38年,系統的なPT卒前教育(以下卒前教育という)が清瀬の地にリハビリテーション学院の開設という形で開始された当時は暗中模索の状態であった.入学試験でニワトリの種類が問われ,眼科の授業が行われ,専門科目は全て外国人により外国語で行われるという調子であった.それが15年目の今日,日本人により日本語で,しかもより高いレベルの授業が行われている事実には目を見張るばかりであり,ようやく確かな軌道に乗ったかに見える.この間,別な方法で教育を受けたPTと共に各地のPT学校からの卒業生は,社会的に層を形成し,一定の地位を得るまでに至っている.その地位を保障するものは外でもない,PTがプロフェッショナルであるという事実と,あり続けようとする努力である.そしてそれらは必然的に,組織的なPT卒後教育(以下卒後教育という)を開始し充実させようとするエネルギーとなっている.PTのための団体である日本理学療法士協会は,昭和41年に設立されて以来,徐々にその力をつけつつあるが,PTの教育はPT自らの手で行うという自覚の下に,PT教育の中心的役割を担って行く努力が今後共必要であろう.
卒後教育には講習会の他,出版物や私的な勉強会等,様々の種類が含まれるが,本来公的な講習会の形式で行われるのが効果的である.そこで,卒後教育を講習会に限って以下述べることとする.
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