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講座
運動学シリーズⅦ 姿勢と体幹・頸の運動学(3)
Kinesiology of Posture, Trunk and Neck (Part3)
柳沢 健
1
Ken YANAGISAWA
1
1東京都養育院付属病院
1The Yoikuin Tokyo Metropolitan Hospital.
pp.891-898
発行日 1977年12月15日
Published Date 1977/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518101593
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Ⅲ.頸(neck)
1.頸椎の構造2,5,13,14)
第1頸椎(環椎,atlas)はギリシヤ神話で地球を支える巨人の名で重い頭蓋を支えることからこの名があるが,形態的には椎体及び棘突起がないことが大きな特徴であり,環状の形態をなし,上側において頭蓋と関節をつくる上関節窩,下側においては軸椎と関節をつくる下関節窩がある.内側では軸椎の歯突起と関節をつくる歯突起窩があり,外側には横突起があり他の頸椎に比べ少し大きな横突孔がある.この突起は乳様突起の先端の直下に触診できることがある.
第2頸椎(軸椎,axis)は椎体上に歯のような形をした歯突起があるのが特徴であり,この突起は環椎の椎体が軸椎に癒合したと考えられており,前面において環椎前弓の内側面と関節をつくる前関節面があり,後面において環椎横靱帯と関節を作る後関節面がある.軸椎の棘突起は外後頭隆起の下,2横指の所にわずかに触診できる.
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