Japanese
English
特集Ⅰ 作業療法と脳科学Part 2―①身体障害領域
運動と姿勢の動作解析
Movement analysis for motion and posture control
小池 康晴
1
,
神原 裕行
2
,
吉村 奈津江
2
,
辛 徳
2
Yasuharu Koike
1
,
Hiroyuki Kambara
2
,
Natsue Yoshimura
2
,
Duk Shin
2
1東京工業大学ソリューション研究機構
2東京工業大学精密工学研究所
pp.492-496
発行日 2013年6月15日
Published Date 2013/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001100135
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Key Questions
Q1:作業療法に生かせる脳科学の知識とは?
Q2:運動学習はどのようにしたら効率が上がるのか?
Q3:脳の運動生成メカニズムはどのようなものか?
はじめに
運動制御の計算論的モデル研究により,脳がどのように試行錯誤を通じて身体の動かし方を学習するかを考えてきた.その結果,簡単な筋肉のモデルではあるが,筋肉をアクチュエータとする腕の筋骨格系モデルを有する制御対象を用いて,学習により制御方策を獲得する手法を開発し,腕の軌道だけでなく1),筋肉の活動の特徴も再現することに成功した2).計算論的神経科学の研究は,「人間の脳が用いているのと同じ原理で問題を解決する,機械,コンピュータプログラム,ロボットなどが作れるくらい,本質的に理解すること」3)である.一般的に逆は成り立たないが,この考え方にのっとって腕の軌道や筋活動が再現できたため,このとき用いたモデルは人と同じ原理で運動を生成していると考え,OTの方が応用可能な知識となるように運動学習の方法を解説する.
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