メディカルプログレス
ラジオアイソトープによる四肢循環の評価(Ⅱ)―循環障害肢における切断レベルの決定/CTスキャン
岩倉 博光
1
,
真野 行生
2
1帝京大整形外科
2名古屋大学第一内科
pp.469
発行日 1977年6月15日
Published Date 1977/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518101501
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昨年夏リオデジャネイロの国際リハビリテーション会議でも公式テーマとして取り上げられた問題であるが,循環障害を有する四肢の切断レベルの選択は容易なことではない.その理由は,手術という外傷に耐えて,創が治癒する局所組織の能力を,あらかじめ判定する補助診断法が十分ではないためである.たとえば血管写は血管の状態を表すものにすぎないのであって,MurdochやBurgessも云っているように,動脈像の示す血管の損傷程度と切断部の創の治癒とが一定の関係を有するとは限らない.その他,切断予定レベルの血圧や,サーモグラフィー,ドップラー法による血流量測定,ラジオアイソトープの利用,などが循環状態の指標を与えるが,一般にまず皮膚の状態を知ることが第一である.
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