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特集 運動療法
Ⅲ.失調症・パーキンソニズムに対する運動療法
パーキンソニズム・失調症の作業療法
Occupational Therapy of Parkinsonism and Ataxia
森山 早苗
1
Sanae MORIYAMA
1
1東京都神経科学総合研究所
pp.1035-1043
発行日 1976年12月15日
Published Date 1976/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518101372
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Ⅰ.パーキンソニズムの作業療法
1.はじめに
パーキンソニズムの主要臨床症状は,振戦,筋強剛,無動症,姿勢・平衡機能の障害とされている.近年,L-DOPA,アーテン,アマンタジンなどの薬剤の導入により,パーキンソニズムの治療は急速に進歩したが,これらの薬剤が患者の臨床症状の日常生活活動に与える影響は一様ではない.実際に,振戦,筋強剛,無動症などを任意にスコア化した判定基準では薬効があるものの,患者の歩行,書字,更衣などの所要時間は薬剤投与によっても不変のこともあり,薬剤が患者の動作能力の障害に対して必ずしも有効といえないことがある.
ここでは,このようなパーキンソニズム患者の日常生活上における動作障害の実態を浮きぼりにし,作業療法上の問題につき述べることとする.
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