特集 運動療法
<随想>
運動療法の展開
アンドリュー ポール
1
1アイオワ大学理学療法課程
pp.968
発行日 1976年12月15日
Published Date 1976/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518101361
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運動は,昔から療法として使用されて来たのであろうが,そのやり方がまだ完壁になっていない為,現在も運動療法は絶えず展開しつつあろ.自然科学の進歩により,運動療法の根底を基にする考え方が加わったり,変わったり,古臭くなったりしている.自然科学研究の進歩が非常に速くなった為,今日の成果は明日の為に余り役立たないとすらいわれている.
しかし,運動療法の場合,考え方の歩みは精々徐々なものでしかない.例えば,1900年の前後,Sherringtonは中枢神経系の統合作用を論じたが,その中で新しい大発見は一つもないとされている.つまり,Sherringtonは,その当時迄の考え方に於ける諸問題を解こうとして,その考え方を非常に明確化することに成功したのである.1925年あたり,Magnus,Schaltenbrand等の研究家は,特に薬理学的研究の為に,中枢神経系の反射作用を更に研究した.
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