特集 研究法
症例研究の仕方―1例報告や少数例報告の場合
竹谷 春逸
1
1七沢病院リハビリテーション部
pp.599-602
発行日 1976年8月15日
Published Date 1976/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518101279
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
Ⅰ.はじめに
理学療法はリハビリテーション医学の一分野であり,常に我々には2つの要求が課せられている.1つは対象が疾病や障害であり,それを克服しなければならない義務がある.すなわち科学的な体系が完成した知識を常に応用して対策を加えるというものではなく,何もわからない局面で何かしなければいけない情況におかれている.そしてもう1つは理論的な要請であり,実践の検証と経験の集積を学問的な体系づけをしなければならない責任がある.これらを明確化するのが症例研究である.
症例研究には臨床経験,剖検例,予後や追跡調査などがあるが,1例や少数例の研究(以下症例研究と略す)に限定して述べてみたい.
Copyright © 1976, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.