Japanese
English
研究と報告
老人の骨折における諸問題
Some problems in Fracture of the Aged
須崎 良子
1
,
宮地 敬
1
,
林 義孝
2
Yoshiko SUZAKI
1
,
Yoshitaka HAYASHI
2
1大阪市立弘済院付属病院整形外科
2大阪大学病院リハビリテーション部
pp.545-548
発行日 1976年7月15日
Published Date 1976/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518101261
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はじめに
老人のリハビリテーションにおいて骨折は大きな重要性をもっている.老人は骨粗鬆症を伴なうことが多く軽微な衝撃によっても骨折を起し,避けられない場合も多い.老人にとって骨折は著しい日常生活動作の低下を伴ない大きな問題点となってくる.老人におこりやすいものに大腿骨頚部骨折,上腕骨外科頚骨折,橈骨末端骨折,下腿骨骨折が多いことは桜田6)などからもよく知られている.
昭和47年4月から昭和50年1月まで大阪市立弘済院内の養護老人ホーム(定員350名)特別養護老人ホーム(300名),病院(200名)における60歳以上を対象とした四肢骨の骨折の実態を調査した.また,ADL,精神面からみた治療とその予後,リハビリテートするうえでの問題点,予防,対策などから検討を加えてみた.なお,脊椎骨折は受傷時が不明のため調査から除外した.
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