The Japanese Journal of Physical Therapy and Occupational Therapy
Volume 10, Issue 2
(February 1976)
Japanese
English
講座
運動学シリーズⅢ 手の運動学―(その1:手の動作とその基礎)
Fundamentals of the movements of the hand
鎌倉 矩子
1
Noriko KAMAKURA
1
1都立老人総合研究所障害部研究室
pp.133-142
発行日 1976年2月15日
Published Date 1976/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518101167
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
手は運動と知覚の器官である.これによって人は,外界の物へのはたらきかけを行うばかりか,しばしば人との“社交”さえもする.ジャンケンで遊び,拍手によって歓迎をあらわすのである.
触知の行為は運動の要素をぬきにしては考えられないし,逆に,感覚を失った手は正確な動作が難しい.Brand(1954)は,握力をコントロールするのは筋紡錐や腱器官からのシグナルではなく圧覚だ,と述べているほどであるから,感覚と運動の相互依存は,ふつうの想像を越える強さと複雑さをもっているのに違いない.
Copyright © 1976, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.