特集 第8回日本作業療法士協会学会
一般演題まとめ
寺山 久美子
1
,
佐藤 剛
2
Kumiko TERAYAMA
1
,
Tsuyosh SATO
2
1都立心身障害者福祉センター
2九州リハビリテーション大学校
pp.589-594
発行日 1974年10月15日
Published Date 1974/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518100897
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演題1-14 まとめ 寺山久美子
1.デンマークにおけるtechnical aidsの普及と作業療法士(日本におけるtechnical aidsの将来)
東京都老人総合研究所
○矢崎 潔 伊東 元 荻島 秀男
本演題は2つの部分から成り立っている.即ち前半では演者が見聞してきたデンマークにおけるtechnical aid centerの紹介,そして後半はそのようなものを日本にも作るべきであるとし,その組織上の青写真の提案である.後半の部分は資料が配布され,スライドとの併用で説明があったが,用事で席を立ったりして聞きもらしたが,前半は興味深かった.デンマーク政府とデンマーク肢体不自由児協会がtechnical aid centerを設立した目的は,(1)障害者自らがそうしたリハビリ器具を選択できる,(2)啓蒙活動,(3)情報提供,(4)小中学生への社会教育,の4つの点にあると云う.また職員はsocial 0Tとして家庭にいるOTを組織したと云う.相談に追われfollow-upができない,これから先の運営資金をどうするかなどの問題点は多いが,利用者は月700人ほどになるという.日本でもつい先だって同様の趣旨で,「太陽の家」が東京新宿に「サンインフォメーションセンター」を作っている.デンマークの「家庭にいるOTが組織された」という点が気に入った.専門家のこの分野への導入という事と「奥様OT(?)」の再就職への道と一石二鳥の名案ではないか.
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