The Japanese Journal of Physical Therapy and Occupational Therapy
Volume 7, Issue 11
(November 1973)
Japanese
English
特集 脊髄損傷
脊髄損傷患者の皮膚管理
Skin care in paraplegia.
高浜 晶彦
1
,
平川 寛
2
Akihiko TAKAHAMA
1
,
Hiroshi HIRAKAWA
2
1神奈川総合リハビリテーションセンター,リハビリテーション医学科
2中国労災病院整形外科
pp.828-832
発行日 1973年11月15日
Published Date 1973/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518100733
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1.はじめに
脊髄損傷(以下脊損と略す)患者の治療や訓練を行なうとき,その合併症としての褥創は,容易に発生し,治癒しがたく,その他の合併症を招き,予後に影響を与えることから,その治療上の意義は,きわめて大きい.褥創は,尿路感染症とともに,脊損患者のリハビリテーションプログラム全体に影響を与え,その部位と経過によっては,リハビリテーションゴールそのものを変更しなければならない場合も多くみられる.
褥創は,その予防が最大の治療であり,また予防できる性質のものである.しかし,脊損患者で,当院に送られてくる症例の大半は,すでに褥創を形成しており,これら症例の枚挙にいとまがない.
ここでは,急性期や慢性期(訓練時も含めて)の褥創の発生およびその予防について記すとともに,社会復帰後の褥創の発生と,その予後について,第6回日本パラプレジア医学会のシンポジウムにおいて発表した,論文の要旨を述べる.
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