論述
低濃度フェノール溶液による神経ブロック法(2)—筋電図学的考察
高浜 晶彦
1
,
原 武郎
1
,
和才 嘉昭
1
Akihiko TAKAHAMA
1
1九州労災病院リハビリテーション診療科
pp.110-118
発行日 1971年2月25日
Published Date 1971/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408904509
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
緒論
脊髄損傷,脳血管障害などに伴つた下肢の痙性麻痺に対して,その主な痙性筋の支配神経を電気的に分離選択し,ブロックを施行すると,確実かつ簡便であり,また低濃度フェノール溶液による神経ブロックは,リハビリテーションの場において,しばしば問題となる痙性に対する有効な手段であると報告した1).
低濃度フェノール溶液による神経ブロックが選択的であり,運動神経の損傷を合併するか否かについて,現在では意見が分かれている2〜4).痙性除去に対するフェノールの作用機序を筋電図学的に考察するとともに,痙性に対する考え方につき述べ,各神経線維の損傷度合についても知ろうとした.
Copyright © 1971, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.