Japanese
English
経験と考察
脊髄損傷患者の転帰
-――奈良県2018年度調査
Outcomes of patients with spinal cord injury in Nara Prefecture, Japan, 2018
池尻 正樹
1
,
重松 英樹
2
,
田中 誠人
2
,
川崎 佐智子
2
,
須賀 佑磨
2
,
山本 雄介
2
,
増田 佳亮
3
,
奥田 哲教
3
,
田中 康仁
2
M. Ikejiri
1
,
H. Shigematsu
2
,
M. Tanaka
2
,
S. Kawasaki
2
,
Y. Suga
2
,
Y. Yamamoto
2
,
K. Masuda
3
,
A. Okuda
3
,
Y. Tanaka
2
1済生会奈良病院整形外科
2奈良県立医科大学整形外科
3奈良県立医科大学救急科
1Dept. of Orthop. Surg., Saiseikai Nara Hospital, Nara
キーワード:
spinal cord injury
,
convalescent
,
outcome
Keyword:
spinal cord injury
,
convalescent
,
outcome
pp.731-734
発行日 2021年6月1日
Published Date 2021/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei72_731
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
は じ め に
われわれは奈良県内における急性期脊髄損傷の発症状況調査を行った1).脊髄損傷治療は再生医療の分野において発展してきているが,根本的な治療法はいまだ確立されておらず,麻痺が完成すると,その後の麻痺の回復は乏しい.現在,脊髄損傷患者の多くは急性期病院で手術を含めた初期治療を行い,その後リハビリテーション目的で回復期リハビリテーション病院へ転院となる.そのため,脊髄損傷患者において急性期治療に携わった医療関係者の多くが回復期リハビリテーション病院退院時の麻痺の程度や退院後の把握が困難な状況である.
本研究でわれわれは,奈良県内における脊髄損傷患者の回復期リハビリテーション病院における診療経過や転帰を明らかにするため調査をしたので報告する.
© Nankodo Co., Ltd., 2021