とびら
‘リハビリテーション語義考’
鎌倉 矩子
1
1東大病院リハビリテーション部
pp.153-154
発行日 1973年3月15日
Published Date 1973/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518100583
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かなりまえから気になってしかたのないことの一つに,‘リハビリテーション’ということばの使い方がある.
たとえば,昨年9月のA新聞のある日曜版.それは‘リハビリテーションの受け方’と題する特集を次のように書きはじめている.‘全国で40万人といわれる寝たきり老人や,脳卒中で倒れた寝たきりの人の9割は,正しいリハビリテーションで歩けるようになる.しかし......(傍点筆者)’おやまた,と私は思う.記事を読んでみるとあきらかに,運動療法のことをさしているのであり,この記事の目的は,運動療法をしてもらえるサービス機関の紹介なのだ.それはそれで結構なことである.しかし,リハビリテーションということばが,こんなふうな意味を伴って普及していってよいものであろうか,という疑問は消えない.
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