特集 脳卒中のリハビリテーション
Ⅴ 作業療法
失行・失認症患者の治療例―あるゲルストマン症候群患者の場合
鎌倉 矩子
1
1東大病院リハビリテーション部
pp.514-520
発行日 1971年11月9日
Published Date 1971/11/9
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518100514
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失行症や失認症を治せるだろうか?多くの人はまずこの疑問を投げかける.私自身もはじめは非常に懐疑的であった.しかし,何人かの患者に出会い,共同の努力を重ねるうちに,失行,失認もまた治療の対象になりうることを見いだすようになった.私のいう治療とは,‘生体に備えられている治療機序を外から助け促すこと’である.脳卒中の純運動障害の治療にしても,失語症の治療にしても,原理は同じことであろう.
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