書評
実地教育最良のテキスト「異常歩行と装具」―George G. Deaver著(ニューヨーク大学リハビリテーション科部長) 児玉俊夫監修(岡山大学整形外科)
上田 敏
1
1東大病院リハビリテーションセンター
pp.68
発行日 1968年2月9日
Published Date 1968/2/9
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518100087
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本書の著者のDr. Deaverはニューヨーク大学のClinical Professorであり,有名なラスクなどとともにアメリカのリハビリテーションを今日あらしめた大先達である。今年は76歳になるはずであるが,生まれついての臨床家である彼は,今なおかくしゃくとして脳性麻痺や脊椎披裂の子供たちを診ることに無上の喜こびを感じている。本書はその老ディーヴァーの最新の著書である。本書の前身である「装具,松葉杖,車椅子」は10年ほど前に書かれ,よくまとまった入門書であった。本書はそれに,彼のもう一冊の著書であった「異常歩行の分析」をあわせ,装具についての最近の発展をおぎない,豊富な内容を有機的にまとめた新しい形としたものである。いかにも老ディーヴァーらしく,理論的であるよりも実際的で,豊かな経験に基づく警句がちりばめられている。
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