目でみる耳鼻咽喉科
Cowden's disease
小森 貴
1
,
徳田 紀九夫
2
,
川島 愛雄
3
,
梅川 良三
1
1金沢大学医学部耳鼻咽喉科教室
2石川県立中央病院耳鼻咽喉科
3石川県立中央病院皮膚科
pp.986-987
発行日 1985年12月20日
Published Date 1985/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492210061
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Cowden's diseaseは特徴ある顔面の小丘疹,四肢末端の角化性丘疹,口腔粘膜の広汎なポリポージスに加えて,甲状腺,乳房,消化管,生殖器など全身に多種多様な過誤腫と考えられる病変を合併するまれな疾患である。本症はその多くが家系内発症例で,常染色体優性遺伝と考えられている。また本症では悪性腫瘍が高率に合併し,とくに女性例の約半数に乳癌,甲状腺癌などの悪性腫瘍が発症していることは注目され。本症は1963年のLloidらの報告以来世界で数十例の報告をみるが,本邦ではわれわれが検索した限りでは,学会報告例を含めいずれも皮膚科領域からの3例の報告をみるにすぎない.今回われわれはこのまれな疾患の典型例と思われる3症例を経験したので,ここに供覧する。(本文1009〜1012頁参照)
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