Japanese
English
増刊号 図説「胃と腸」画像診断用語集2022
疾患
全消化管
Cowden病
Cowden's disease
鳥谷 洋右
1
,
松本 主之
2
1岩手医科大学医学部内科学講座消化器内科消化管分野
2岩手医科大学医学部内科学講座消化器内科分野
キーワード:
食道のびまん性ポリポーシス
,
白色調隆起
,
多発ポリープ
Keyword:
食道のびまん性ポリポーシス
,
白色調隆起
,
多発ポリープ
pp.668
発行日 2022年5月24日
Published Date 2022/5/24
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403202845
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Cowden病は,文献上1963年に初めて報告された疾患である1).皮膚・口腔粘膜病変を特徴とし,全身臓器に過誤腫を主体とした腫瘍性病変を呈する遺伝性疾患である.原因遺伝子としてPTEN遺伝子が同定されており2),常染色体優性遺伝の形式をとる.ただし,本邦では孤発性の報告例が多い.Cowden病は全消化管に病変が発生することが特徴の一つであり,中でも食道のびまん性ポリポーシスは他の消化管ポリポーシスでは認められない所見である(Fig.1).この食道病変は多発する数mm大の白色調隆起として観察され(Fig.2),病理組織学的にはglycogenic acanthosisである.胃では周囲粘膜と同色調,小腸および大腸では同色調ないし白色調を呈する数mm大の多発ポリープを認め(Fig.3),過誤腫性または過形成性ポリープの病理組織像を呈する.
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