特集 耳鼻咽喉科と感染症
IV.感染症の諸問題
重症感染症
高見 璞
1
,
藤永 隆
1
,
田口 勉
1
,
黒梅 恭芳
1
Makoto Takami
1
,
Takayoshi Kuroome
1
1群馬大学医学部小児科
pp.867-876
発行日 1980年10月20日
Published Date 1980/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492209162
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I.はじめに
重症感染scrious infectionの定義はむずかしく,いくつかの文献1〜5)をみると,敗血症をはじめとして髄膜炎,骨髄炎,膿胸,心内膜炎,ブ菌性肺炎などの細菌性感染症や,麻疹肺炎,脳炎,非定型肺炎,大腸炎なども含まれ,かなり主観的.抽象的に使われている。しかし,敗血症のように予後の悪いものや,難治慢性化する感染とするのが大方の一致点と思われる。そこで,筆者らは,感染症の重症化の要因,敗血症を中心とした重症感染症の現況を記し,また重複,反復する感染症にふれ,γ-globulin,抗生物質,transfer factor,インターフェロンなどの治療法を概説し,今回の責をおえたい。
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