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特集 新・外科感染症診療ハンドブック
各論
〔コラム〕脾摘後重症感染症
Overwhelming postsplenectomy infection
伊藤 橋司
1
,
赤松 延久
1
,
長谷川 潔
1
Kyoji ITO
1
1東京大学医学部附属病院 肝胆膵外科・人工臓器移植外科
キーワード:
脾摘
,
OPSI
,
ワクチン
Keyword:
脾摘
,
OPSI
,
ワクチン
pp.1488-1489
発行日 2022年12月20日
Published Date 2022/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407213985
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はじめに
脾摘後は,肺炎球菌やインフルエンザ菌を中心とした莢膜保有菌による重症感染症に罹患しやすく,脾摘後重症感染症(overwhelming postsplenectomy infection:OPSI)として知られている.脾摘からOPSI発症までの期間は術後13日の早期から最長59年後という報告まで様々であり,感染のリスクは終生存在するといえる1).発生頻度は脾摘後患者の2.9〜7.0%にみられるとされているが,感染巣が不明な場合も多く,その死亡率は40〜54%と報告されている2).
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