鏡下咡語
耳鼻咽喉科医の将来
新納 義晴
pp.214-215
発行日 1980年3月20日
Published Date 1980/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492209055
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医療をめぐる問題の増加
医療の世界は,一昔前と比べても厳しい現実を迎えている。医療に対する国民の不満,将来迎える医師増加,医療訴訟の増加,医師という職業の地位の低下,そのいずれを取っても解決は容易なものではない。これらは,日本に限ったことでなく先進国における共通な問題となっている。私達は,発想の転換をはかるべき時代にきているのではないだろうか。
さて,医師は,大昔からお互いに意見が一致しないことが多いと言われ,笑い話の種にもなるぐらいであるので,物の見方も色々であろう。いずれにせよ,今後十年間に大量の医師が誕生することは事実であり,卒後教育もさることながら,今までのように,何らかの繋がりを持った連帯感というものが存続し得るものか予想もつかない。
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