癌医療最前線 国立がんセンターにおける癌医療・12
痛みをもつ末期癌患者の治療
pp.1324-1327
発行日 1983年12月1日
Published Date 1983/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661920011
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末期癌患者への疼痛緩和
国立がんセンター病院に入院する患者は,全部が末期癌患者ではないのはもちろんであるが,比較的病状が進んで入院して来る場合が多い、癌患者の場合,常に痛みがあるという一般的なイメージがあるが,入院患者の約半数が痛みを訴え,中でも強い痛みを訴える患者は約30%ほどである.そして末期癌患者の場合,当然のごとく強い痛みを訴える患者は非常に多い.
末期における痛みがコントロールされない場合は,不安,恐怖,孤独感,絶望感などが強くなり,ついには精神症状を呈することもあるほどである.それゆえ,生命の維持を治療の最重点におくとともに,捧痛治療はなくてはならない治療となっている.
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