特集 気道アレルギー
小児科領域における気道アレルギー性疾患の治療—とくに小児喘息を中心にして
馬場 実
1
1同愛記念病院小児科
pp.835-841
発行日 1973年10月20日
Published Date 1973/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492207983
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I.はじめに
近時,アレルギーに対する関心が高まるにともない,小児科領域においても各種疾患がアレルギーの立場から理解され治療されるようになつてきた。とくに気道疾患に属する気管支喘息,アレルギー性鼻炎などはアレルギー性疾患の代表としてアレルギーの立場から広く研究が行なわれ,治療の面でも免疫学的療法として減感作療法がとり入れられ,治療効果を高めていることは喜ばしいことであるといえよう。
本論文においては,小児科領域における気道アレルギーについて治療の面から論ずることが目的であるが鼻アレルギーについては他の著者によりその詳細が論ぜられると思われるし,成人と小児との間で治療法に大きな差はないと考えられるので,著者は小児の気管支喘息について現在行なわれている治療法をアレルギーの立場からのべ,さらに対症療法についても最近話題となつている2,3の点からのべてみたい。
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