特集 耳鼻咽喉科診療の経験と批判
いわゆる壊疽性鼻炎の本態—本態解明(分類)への挑戦とその経過
切替 一郎
1
1三楽病院
pp.783-788
発行日 1970年10月20日
Published Date 1970/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492207535
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Ⅰ.まえおき
いわゆる壊疽性鼻炎と名づけられる疾患の内分けについては,今日ではおおよそ整理,整頓されてきて,この概念に含まれる疾患は主として細網肉腫とWegener肉芽腫と,それにごく僅かの,しかもまだ十分に本態が明確にされたといえない悪性肉芽腫とから成るものであると考えられている。
そしてわれわれ臨床家は,いわゆる壊疽性鼻炎と診断されるような症例に遭遇すると,初めからそのことを頭におきながら検索や処置をはじめてゆくことができるようになつたことは,患者にとつては大きな福音であろう。
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