特集 婦人科の救急対策
ショックの本態と対策
白鳥 倫治
1
,
山本 亨
2
Rinji Shiratori
1
1日本大学医学部麻酔科学教室
2日本大学医学部麻酔科
pp.413-420
発行日 1972年5月10日
Published Date 1972/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409204605
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はじめに
"ショック"という語は200年以前から臨床で広く用いられているが定義はむつかしい。ショックは種々の原因によつておこる一つの症候群であるが,その基盤をなすものは原因のいかんにかかわらず主要臓器の灌流障害,あるいは末梢循環不全である。産婦人科領域でもショックの発生は多く,産科ショックなどと特に分類される場合もあるが,その本態において特異点があるわけではない。ショックの病態生理の解明がいちじるしく進歩してきた現在,その病態生理を充分把握した上での治療対策がショックの最大の治療となつてくる。
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