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I.はじめに
われわれ耳鼻科臨床医にとつて学童の家族から,学童の扁桃を手術すべきか否かという質問を受けることはしばしば経験するところであるが,学童扁桃の手術基準を何に求むべきかは,まだ明らかにされていない現状である。
扁桃が扁桃性病巣感染症のFocusとして重要な役割を演じていることは周知の通りであるが,また一方において扁桃の免疫機能も無視できない点を有している。
そこでわれわれは学童の扁桃検査にあたり,今回は扁桃内細菌叢の検索とASL-O値の測定,習慣性扁桃炎や腎炎などの既往歴の問診などから扁摘例と非扁摘例を検討し若干の知見を得たので述べる。
ASL-Oの意義についてはすでに多くの業績をみているが,われわれは学童のASL-O測定にあたり,年齢的区別を行なつてみた。その理由は幼少年の抗体価が成人のそれに比しどのような関係にあるか,また幼少時疾患とASL-O値との関係がどのようであるかを調べ,特に扁桃疾患に関してのASL-O値を検討すべく行なつてみた。
As a rule ASL-O titer is found higher in children than adults and correspondingly high among children who are subjected to repeated attacks of acute tonsillitis.
Following tonsillectomy this titer begin to decrease and in about month, thereafter, it usually levels off to a minimum. However, in cases where no change is shown or increase of the Liter, the patients must be watched with extra care.
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