特集 耳鼻咽喉科領域における症候群
Subclavian Steal症候群
上村
pp.1333-1334
発行日 1967年12月20日
Published Date 1967/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492203881
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Reivich et al.(1961)が,鎖骨下動脈の椎骨動脈分岐部より近位の狭窄のために,その側の椎骨動脈に血液の逆流がおこっている例を雑誌に報告したのに対し,その編集者がこれを新しい症候群として"The Subclavian Steal"と名付けた。
のちに,North et al.(1962)は多数の脳血管障害例より,同じ部位の動脈硬化性閉塞をもった59例を見出した。この中,26例は上肢の運動障害のみであったが,33例は大脳および脳幹症状を示し,とくに脳幹症状を反復した6例はその症状が上腕の運動によって誘発されるという特有の性質を有していた。
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