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放射線治療による局所的障害
山下 久雄
1
,
吉岡 達夫
1
1慶応義塾大学医学部放射線科
pp.931-936
発行日 1965年10月20日
Published Date 1965/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492203495
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Ⅰ.はしがき
癌や肉腫などを放射線治療で治そうとする場合にはどうしても相当大量の放射線を照射するので,どうしても全身的並びに局所的の副作用が起る。その起り方は照射線量や照射範囲に準じて強弱があるわけであるが,合併症や個人差など複雑な因子によつても左右される。放射線による局所反応を大きく分類すると,急性,亜急性,慢性に3大別され,その各々にも強弱があり,軽症のものは一過性の反応に過ぎないが,高度となると恒久性の変化を残し,また晩発性の変化だと,数年,或いは十数年たつてから頑固な反応を起し,死の危険さえ伴うに至る。即ち,種々雑多の変化が来るものであるが,それを整理して概要を述べよう。
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