Japanese
English
薬剤
慢性副鼻腔炎に対するAlphapsin-buccal KOWAの使用経験
ALPHAPSIN-BUCCAL (KOWA) IN TREATMENT OF CHRONIC SINUSITIS
小野 真孝
1
Sanataka Ono
1
1市立半田病院耳鼻咽喉科
pp.773-776
発行日 1965年8月20日
Published Date 1965/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492203475
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Ⅰ.はじめに
近年の酵素化学の進歩にともなつて種々の酵素が発見され,その作用が明らかになるとともに臨床面への応用が広くおこなわれるに至つた。特に1933年α-chymotrypsinがKunitz及びNor thropによつて分離され,その後多くの研究者の努力の結果その薬理作用として抗炎症作用・抗浮腫作用・線維素溶解作用・ムコイド分解作用があることが明らかになり,且つ重篤な副作用が殆ど認められないという点から,臨床面の各分野にわたつて用いられるようになつた。
ひるがえつて慢性副鼻腔炎の治療は,手術手技の改良進歩,各種薬剤の全身的・局所的使用により大なる発展をとげたとはいえ,尚充分に満足すべき状態にあるとはいいえず,更に一層の努力が要求されている。ここに於て慢性副鼻腔炎に対する酵素剤の利用が注目され,既に2〜3の報告がみられる。
Alphapsin-Buccal (Kowa) is derived from α-chymotrypsin and it is an agent effectively used for treatment of chronic sinusitis. Various aspects of its usage is reported. The agent has no side-effects.
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