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Ⅰ.緒言
手術に際して出血に関する問題は,外科領域全般を通じて極めて重要,かつ共通な関心事であることは言をまつまでもない。殊にわが耳鼻咽喉科領域においては,解剖形態学的にも比較的複雑な狭小部位で手術が行なわれる関係上,日常しばしば実質性あるいは骨組織からの出血のため手術操作に難渋することを経験する。その止血対策としては,ほとんど粘膜あるいは骨からの出血に由来するので止血鉗子などの使用も不可能なため破綻血管の結紮,縫合も容易でなく,必然的に薬剤使用による止血効果に依存する場合が多い。
一般に止血障害は,1)血液凝固因子の欠乏,2)血小板数の減小あるいは機能不全,3)血管壁の損傷,4)循環抗凝血素の異常増加,5)線維素溶解の亢進などの5種類の要因に大別されるが,これら要因の1種もしくは2種以上の因子の重複により出血傾向が招来されるものと解されている。
Episilamine, a derivative of carbazochrome, was used for establishing postoperative he-mostosis in 20 cases of sinus operations. Te-sts were performed in comparison to the group in whom the drug was not used.
The agent appeared to be highly effective in 4 cases, 20%, fairly effective in 8 cases, 40 %, questionably effective in 4 cases, 20%, and not effective in 4 cases, 20%. No side effect was seen in its use.
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