特集 耳鼻咽喉科におけるショック様症状とその対策
〔各論〕
麻酔によるショック様症状とその対策
山村 秀夫
1
,
円生 純一
1
1東大麻酔科
pp.1033-1040
発行日 1963年12月20日
Published Date 1963/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492203161
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耳鼻咽喉科領域の手術は,いわゆるminor surgeryに属するものが多く,患者の全身状態も高齢者の悪性腫瘍をのぞけば良いものが多い。それゆえ生体に対する侵襲も手術より麻酔によるものが大きいので,それだけ安全な麻酔が要求されるのである1)。
ショック様症状は麻酔中に遭遇する最も不快な合併症であり,迅速かつ合理的な処置を必要とする。このような場面に出会つて困惑しないだけの知識が必要である。ショックの定義は仲々難しいのであるが,ここでのべるショック様症状とは血圧下降を主症状とする症候群と考えて読んでいただきたい。
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