特集 耳鼻咽喉科におけるショック様症状とその対策
経験例
ショック様状況についての経験例・3—当教室の薬物によるショック様症状の臨床経験例
名越 好古
1
,
金子 善一
1
,
梅沢 重一
1
,
道下 和美
1
1東邦大学耳鼻咽喉科教室
pp.1079-1082
発行日 1963年12月20日
Published Date 1963/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492203167
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まえがき
私達の臨床において過去7年間にショック様症状を発来した症例は10数例経験し,すでに「ショックの予防と治療」について発表した(耳展1巻3号)。本症例中に不適合異型輸血によるショック(耳展6巻3号),失血ショックなどあるが,その大部分は塩酸プロカイン,キシロカイン,ペニシリンなどの薬物に起因する症例である。
今回はこれらの薬物によつてショック様症状を呈した症例のみをまとめて報告し,とくに局所麻酔剤による中毒反応について考察を加え,それに対する処置について検討してみた。
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