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外遊記
堀口 申作
1
1医科歯科大学
pp.687-691
発行日 1963年8月20日
Published Date 1963/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492203101
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羽田を発つたのが,昨年8月21目正午。直射日光のカンカン照りつける暑い日であつた。スイス航空のジェット機に乗つて今夜はエジプトのカイロ泊りである。カイロ着は現地時間の夜中の2時。そこでスイス航空からエヤフランスに乗り換える間2日間,スイス航空のサービスでホテルに2泊することになつている。
何しろ,始めての然も全く連れめない一人旅。羽田の税関をくぐり抜けて一人で乗客待合室に腰かけた時は正直の所全く生きた心地はしなかつた。見渡す限り白人ばかり。たまに色の黒い東洋人も見られるが,どれもこれもが,さつぱりわからない英語か何んかでペラペラやつている。時々きこえるアナウンスも全部英語である。飛行機の行先によつて夫々異る改札口gateがあつて,「ただいまハワイ行きの第何番機の改札を致して居ります。第何番の改札口からお入り下さい」
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