特集 出血と止血
I.総論
2.出血及び止血の測定法
b.血液凝固機序
森田 久男
1
1東邦大学内科
pp.285-288
発行日 1961年4月20日
Published Date 1961/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492202646
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いわゆる古典的血液凝固学説(Schmidt 1892)Morawitz 1902)によると,周知の如くトロンボキナーゼがCa・・の存在下に血漿中に存在するトロンボーゲン(プロトロンビン)をトロンビンに転化させ,このトロンビンが更に血漿中のフィブリノーゲン(線維素原)をフィブリン(線維素)に転化させ,これによつて血液の凝固が起り,次いでその血餅が退縮して凝固が完結するとされ,この説は長年月間一般に信ぜられて来たものである。
(トロンボキナーゼはHowellによつてトロンボプラスチンと命名され,英米では主としてこの名称が用いられている。)
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