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硬口蓋に発生せる黒色腫瘍の1症例
菅野 亨
1
,
内田 一男
1
,
田中 康夫
2
,
方円 正久
3
1国立舞鶴病院耳鼻咽喉科
2京都府立医科大学耳鼻咽喉科
3町田病院耳鼻咽喉科
pp.247-250
発行日 1960年3月20日
Published Date 1960/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492202414
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I.まえがき
我々は最近臨床的に速かに発育し且つ転移を起しやすく,病理解剖的にも又臨床上にも特異な所見を呈し,腫瘍中特定の地位にあり,しかも耳鼻咽喉科領域に発生することは,比較的稀であるとされている硬口蓋の黒色素含有腫瘍の一症例にたまたま遭遇し而も手術療法及び術後レントゲン照射により少なくとも現在の状態では一応軽快せしめ得たと思われる症例を得たので,その大要を述べ若干の文献的考察を加え,此処に報告し諸賢の御批判を仰ぎたいと思う。
Melanoblastoma of the hard palate found in a man, aged 57, is reported. The patient made an uneventful recovery following surgical treatment and X-ray therapy thereafter.
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