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扁桃摘出術と心腎疾患との関連性についての統計的研究
五十嵐 真
1
,
井出 富雄
1
,
天谷 秀夫
1
,
田口 純子
1
,
徳田 安彦
1
1慶大医学部耳鼻咽喉科教室
pp.243-246
発行日 1960年3月20日
Published Date 1960/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492202413
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I.はしがき
扁桃摘除術は,日常多く行われ,扁摘効果や遠隔成績についての報告も数多い。扁摘後1〜2年の遠隔成績を発表したものには窪12),岩田4),向野14),向野15),北屋根10)らがあり,更に5〜10数年後の成績を調査したものは野坂17),久保13),笹木21),菅原25),Kaiser7)8)9)等がある。然しながら20数年後の遠隔成績を発表したものはないので20数年から30数年後の遠隔成績を調査した。更に扁摘によつて病巣感染を未然に防ぐ事ができるかどうかという観点から,慢性咽頭炎,又は慢性扁桃炎に罹患していた患者に扁摘を行い病巣を取除く事により,大体50歳以後の年齢に達した時,心臓,腎臓,循環器系等に起る障害の頻度を,外来で慢性咽頭炎又は慢性扁桃炎と診断されながら扁摘を行わなかつた群と比較してみたので報告する。
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