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耳鼻咽喉科領域におけるOleandomycin使用経験
堀口 信夫
1
,
万城目 忠夫
1
,
山田 文則
1
,
津崎 満
1
1東京大学附属病院分院耳鼻咽喉科
pp.307-310
発行日 1959年4月20日
Published Date 1959/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492202228
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緒言
Oleandomycinは1954年Sobin,English,CelmerによつてStreptomyces antibioticusの一菌株からえられた抗生物質である。実験式はC37H67NO13でその燐酸塩が用いられている。水に易溶で広いpHの範囲で安定である。
抗菌力は主としてグラム陽性菌に対して効果的であるが,同時にグラム陰性菌(ナイセリア,ブルセラ,ヘモブイルス)にも有効でリツケチア,ウィールスにも効ありとされている。しかし結核菌,大腸菌,赤痢菌,クレブシエラ緑膿菌,プロラウス,真菌には無効であつてその抗菌スペクトルはPenicillin(PC)Erythromycin(EM)Carbomycin,Sulfa剤に似ており,抗菌力PCには及ばないという。
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