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外傷性嗅覚障碍の臨床的一寄与
中江 孝治
1
,
加藤 悌次
1
1札幌市中江病院附属精神医学研究所
pp.55-58
発行日 1957年1月20日
Published Date 1957/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492201723
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緒言
頭部挫傷では時に嗅覚障碍が見られる。詳しくしらべると常に多少の神経学的偏倚があるが,すぐに消褪する。血腫によると考えられる。而し比較的重い外傷では時間が経過して持長性の嗅覚麻痺が見られるFila olfactoriaの亀裂が考えられる。
Thienpont等は頭蓋が無傷な43例6例の持続性な完全嗅覚脱失をあげている。その中5例は篩骨ethmoidal側頭骨parietalの骨折があつた。Minkowskyの観察も同様であつた。
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