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各種鼻疾患に対する「ナーベル」の使用効果に就いて
増川 允通
1
1日本赤十字社中央病院耳鼻咽喉科
pp.365-367
発行日 1956年5月20日
Published Date 1956/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492201566
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緒言
吾々耳鼻咽喉科領域における血管收縮剤として局所的に日常使用されてきたものとしては塩酸エピレナミンであるが其の有効性の持続的時間の消失速きを憾みとしてきた事は大きな欠点として挙げることが出来よう。近年外国製品として市販される2-(α-ナフチールメチル)-イダゾリンの硝酸塩製剤は此欠点を除去し,長時間の持続性と無刺戟,且つ副作用の認められざる点において各方面の好評を博している様である。今般中外製藥より2-(1.2.3.4.-テトヲヒドロ-ナフチル)-イダゾリン塩酸塩の0.1%水溶液を試用する機会を得たのでこれを塩酸エビレナミン及び外国製品との比較検討を試みエピレナミンに求め得られざる効果と外国製品に比し何等の遜色なきことを経験したのでこれを報告せんとするものである。
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