--------------------
Chlorpromazine(Wintermin)の臨床的使用経験
中村 文雄
1
,
菅野 亨
1
,
方円 正久
1
1京都府立医科大学耳鼻咽喉科教室
pp.214-216
発行日 1956年3月20日
Published Date 1956/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492201529
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
Phenothiazine系の抗Histamin剤の研究の結果1950年Chlorpromazine.即ち,第1表に示す様な3-chlor-10(3'-dimethylaminopropyl)phenothiazine hydrochlorideが合成され,1951年Laborit等が,之で以て,冬眠状態とも云う可き麻酔状態を実施して以来,広く注目を惹き,其の藥理作用の追求とも相俟つて,広範な応用を見るに至つている。我々も最近,chlorpromazineの塩野義製藥剤であるWinterminの提供により,各種の場合について使用したが,藥物冬眠(強化麻酔を含めて)に関しては,既に詳しい報告が数多く見受けられ,私共の使用結果も従来の記載とさしたる相違が認められなかつたので之は省略して,術前処置,及び,手術不能の悪性腫瘍に対する処置として使用した結果を述べる。
Copyright © 1956, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.