Japanese
English
原著
Chlorpromazine使用に際して術後発生せる頭部褥瘡に就いて
Postoperative occipital bed sore, probably induced by chlorpromazine
田中 新平
1
,
雨宮 勝
1
,
柳田 昌彦
1
,
石川 孝
1
TANAKA SHINPEI
1
1東京大学医学部附属病院分院産科婦人科
pp.245-248
発行日 1957年4月10日
Published Date 1957/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409201532
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緒言
近時Chlorpromazine (以下CPと略記する)は臨床の各方面に於いて広く応用されているが,産婦人科領域に於いても,末期子宮癌患者の疼痛緩解,分娩時陣痛の緩和,妊娠悪阻に対する悪心,嘔吐の抑制並びに子滴発作の予防又は治療等に使用されて,その効果のあることは既に多数報告されている。
CPの有する抗ショック,自律神経遮断,体温低下等の特性は,Laborit及びHuguenardに依つて始められた所謂冬眠麻酔として外科方面,特に心臓外科の領域に於いて応用される一方,中枢性麻酔薬,催眠薬との間に有するその協力作用は,強化麻酔薬として手術前麻酔に広く応用されている。
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