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扁桃剔出と食慾不振
兵 昇
1
,
中西 一郞
1
,
山本 直輝
1
1京都府立医科大学耳鼻咽喉科教室
pp.295-297
発行日 1954年6月20日
Published Date 1954/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492201150
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緒言
耳鼻咽喉科領域に於て最も多く行われる手術は恐らく,口蓋扁桃摘出術であろう。しかし此の問題は,従来より,扁桃機能の問題と共に種々論議され,特にその手術適応術式,合併症等に関しては枚挙にいとまのない位の論説が発表されており略,論議し盡された感がある。最近中,小学校における保健衛生管理の進歩と共に其の集団摘出キー部行われる樣になり,又特異体質,其の他の原因に基づく二三の偶発症例も報告され,再び,重要視されて来ている反面,最も手近かな問題である手術後食慾,特に其の食事摂取に関しては案外等閑視されている樣な印象を受ける。
私等は京都府立医科大学附属伏見病院耳鼻科にて昭和27年7月中旬より,9月に亘る約45日間に満4才より,満20才に亘る80余例の扁桃摘出を行い,主として術後の食慾,食事摂取に関し観察を試みた所考えさせられる2〜3症例に遭遇したので総括報告する。
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