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限局性外耳道炎に対するメタクレジールアセテイト(クレジン)の効果に就て
古屋 光信
,
村上 一雄
,
小谷 有仁
pp.448-450
発行日 1952年10月20日
Published Date 1952/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492200763
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緒言
限局性外耳道炎に対する診断は容易である。元来この療法に用いられたものに白降汞軟膏,オタゴール,パツシロンアルコール,イチヒオールグルセリン,サリチル酸アルコール,ブロー氏液等を行い,更にはSollux,温湿布,硼酸水,酷酸礬土濕布などを行つたが,何れも局所の鎭痛作用には余り期待は出来す,尚ペニシリン,ストレプトマイシン,オーレオマイシン等の坑菌性物質の出現をまち,これら適正使用に依り良好なる成績は見ているが本疾患の疼痛を除去するにはやはりかなりの時間を要した。
米国に於ける本疾患の治療法に就て既発表のものであるが,一般に考えられていることは個人的な体質及過敏性の差異により各種薬剤を用意して種々の薬剤を変えて用い最も適する薬剤により加療することが望ましいとされている。膿瘍形成前の本疾患のもめで発赤腫張は軽度でありながら疼痛甚だしきものが昨今特に多い樣に思われる。
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