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メニエル氏病の手術
pp.326
発行日 1952年7月20日
Published Date 1952/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492200712
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以前の手術は第8神経の前症神経を切るか,迷路の機能廃絶を目的としたものでこの手術をすると,眩暈はなくなるが,耳鳴は小さくならず,又以前より聽力も悪くなる.このように副症状を来さないという方法をDr. Frencknerは報告している.彼の方法によると眩暈は勿論消失し,耳鳴も小さくなり,耳の不快感も回復し,以前からあつた聽力はよく保存される.手術の要旨は外半規管に開窓し,迷路内圧を下降させ,且つ迷路機能を特別な方法で廃絶させている.
手術々式は普通の迷路開窓術と同樣な方法で外半規管に達し,開窓は出来るだけ前方に行う.この際に彼はハンドピースに平行に備え付けた細い管を通して絶えず注水しながら開窓する.その後に外半規管のTamponadeを行う.これはconchaから取つた軟骨を小さな楔形の小片(0.5〜1mm厚さで2〜3mmの長さ)を5〜6個.窓の前方から完全につめられるように擴大鏡を用いて挿入する.この時にはうすい銀で作つたスバーテルで膜樣部を一方に押し,これを傷つけないようにつめるという.その後耳鳴を取るためにTympeno sympathectomy,cdorda tympani nerve seotion,M. teusortympaniや,M. stopediusの腱などを切つている.
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