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合成樹脂の萎縮性鼻炎への應用例
兵 昇
1
,
西 謐
1
,
植松 秀雄
1
,
大西 統
1
1京都府立醫科大學耳鼻咳喉科教室
pp.118-120
発行日 1949年3月20日
Published Date 1949/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492200151
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緒言
萎縮性鼻炎,就中おつえなの治療法は古來種々なる方法があり,細菌免疫學的の見地より或は症候學的方面よりこれを細菌學的,化學的,ヴイタミン,ホルモン學的,理學的,乃至手術的に所置し以て治癒せしめんとして極めて多數の報告例が存するが,必しも決定的な効果を期待し得ない.しかし此れ等の内症候學的方面より,手術的に廣濶な鼻腔を狹隘ならしなる方法も,ある程度苦痛を輕減せしめ得る事は巳に多數の先學に認められてゐる所である.
此の鼻腔を狭隘ならしめる方法に關しては種々なる方法があるが,有機物,或は無機物を鼻腔粘膜下に充填して,この目的を達せんとする手術が通常最も行はれてゐる.患者自身の身體の一部を用ふるものとしては,鼻部及びその周邊における骨・軟骨・及軟部組織を應用するが,身體外よりの異物としては次の如きものが用ひられてゐる.
To make the nasal cavity narrower in the cases of atrophic rhinitis plastic plates were used. The plates were inserted in each side of the nasal septum submucously. Three such cases of good results were reported.
Colloidal form of the plastics which would sol-idity in the body temperature in a course of few houre may also be used with advantage.
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