Japanese
English
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皮膚疾患に対する低濃度Triamcinolone Acetonide製剤の使用経験—ケナコルトA 0.025%製剤
TREATMENT OF DERMATOSES WITH 0.025% TRIAMCINOLONE ACETONIDE OINTMENT : KENACORT A CREAM 0.025%
武田 克之
1
,
重見 文雄
1
Katsuyuki TAKEDA
1
,
Fumio SHIGEMI
1
1徳島大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, School of Medicine, Tokushima University
pp.727-732
発行日 1965年7月1日
Published Date 1965/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491204134
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I.はじめに
Cortisoneが1936年に合成されてから次々と抗炎症,抗アレルギー性のより優れた副腎皮質ホルモンが合成され種々の領域に於て頻用されてきたが,投与中止後の再発を始めとする種々の副作用の発現も批判の対象となつている。この副腎皮質ホルモンのすぐれた消炎作用と治療上好ましくない作用との分離についてはなお研究の余地が多いから,皮膚科領域では全身的な副作用が殆んどなく,すぐれた抗炎症作用,鎮痒作用を有する副腎皮質ホルモン外用療法が奨用されており,1956年Bernsteinより合成されたTriamcinoloneもその例外ではない。
またこれらステロイドホルモンはdouble bli—nd test, McKenzieのCorticosteroid滴下法1),閉鎖包帯法7)(以下ODTと略記する)などにより優劣が比較されているが,特にTriamcinoloneによるODTは乾癬の治療には他種ステロイドホルモンに比して極めてすぐれた効果がみられる7)。従来皮膚科領域においては0.1%軟膏,クリーム製剤として広く用いられすぐれた治効をあげてきたが,今回更に低濃度の0.025%Triamcinolone acetonide(以下TAと略記)含有軟膏を試用し0.025% Fluocinolone acetonide(FA), 0.1% Betamethasone phosphate(BP), 0.1% Dexa-methasone phosphate(DP)含有軟膏などに劣らぬ成績をおさめ得たので報告する。
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