Japanese
English
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境界線過剰照射による皮膚障害
SKIN DISTURBANCE DUE TO OVER DOSES OF GRANZ RADIATION
浦野 和民
1
,
神田 行雄
1
Kazutami URANO
1
,
Yukio KANDA
1
1東京慈恵会医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Tokyo Jikeikai School of Medicine
pp.897-900
発行日 1964年9月1日
Published Date 1964/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491203880
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I.はじめに
最近,皮膚科表在治療用として境界線が広く利用されているが,その過剰照射による皮膚障害については,とかく軽視されがちであつた。皮膚科学会東京地方会に於いても,屡々この問題が取り上げられ警告され又月野木8)は境界線により石灰沈着を伴つた皮膚障害の1例を報じているにもかかわらず,必ずしも正しい治療法が行なわれてはいない感がある。最近筆者は,この境界線過剰照射に基因すると思われる皮膚障害の1例を経験したが,本例の如きは,まさに境界線に対する無知から起つたものであり,今後これを前者の轍として再び過ちを繰り返さぬ様ここに発表する。
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