Japanese
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膿皮症および湿疹病巣における病原ブドー球菌の研究
ANALYSIS OF COAGULASE POSITIVE STAPHYLOCOCCI FROM PYODERMA AND ECZEMA
五島 応安
1
Masayasu GOTO
1
1九州大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology Faculty of medicine, Kyushu University
pp.673-677
発行日 1962年8月1日
Published Date 1962/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491203327
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I.緒言
近年ブドー球菌ファージ型別法の普及とともにいくらかのブドー球菌感染症において特定のファージ型のブドー球菌が関係していることが明らかになつて来た。たとえば伝染性膿痂疹においてすでに古くUnnaらによつてその原因菌の特異性が提唱され,Simpsonによつて系統的に明らかにされて来ていたところであつたが,ブドー球菌ファージ型別法の進歩とともに再び注目され,Parkesらはtype 71ブドー球菌および血清学的に3/13/B 3264,5/11/12/27/44と型別されたレンサ球菌が伝染性膿痂疹の特異病原体(Impeti-gococcus)としてその発症に関係するとのべている。
私もここ数年来外来および入院患者湿疹および膿皮症病巣より病原ブドー球菌を分離しファージ型別を中心に種々検討を行つて来たのであるが,深在性膿皮症を惹起する病因菌と湿疹病巣表面より分離したブドー球菌との間に差異を認めたので報告し御批判をあおぎたいと考える。
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