Japanese
English
原著
膿皮症病巣由来の黄色ブドウ状球菌のBacteriocin様活性
BACTERIOCIN-LIKE ACTIVITY OF STAPHYLOCOCCI FROM PYODERMAS
米沢 郁雄
1
,
原田 哲男
1
,
岸本 裕義
2
Ikuo YONEZAWA
1
,
Tetuo HARADA
1
,
Hiroyoshi KISHIMOTO
2
1福井赤十字病院皮膚科
2福井赤十字病院中央検査部
1Division of Dermatology, Fukui Red Cross Hospital
2Division of Clinical Laboratory, Fukui Red Cross Hospital
pp.235-238
発行日 1976年3月1日
Published Date 1976/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412201566
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
205名の膿皮症患者から分離した黄色ブドウ状球菌について,黄色ブ菌寺島株・209P株をIndicatorとして,Bacteriocin様活性を検討した.伝染性膿痂疹病巣由来48株中45株,リッター皮膚炎患者由来18株中16株にBacteriocin様活性が認められたのに対し,癤・癤症・多発性汗腺膿瘍など深在性病巣由来の54株では1株のみが陽性であつた.また一見伝染性膿痂疹様の皮疹のみられる新生児の表在性膿皮症においては,Bacteriocin様活性陽性菌は45株中6株にすぎず,新生児においては,伝染性膿痂疹より,ボックハルト膿痂疹・化膿性汗口炎に属する症例が多いのであろうと推測した.なお一部の症例については,鼻前庭部から検出した黄色ブ菌と病巣部の菌とのBacteriocin様活性の相関を調べた.
Copyright © 1976, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.