Japanese
English
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末期癌患者の疼痛,特にChordotomyによる治療について
TREATMENT OF PAIN IN TERMINAL CANCER PATIENTS WITH SPECIAL REFERENCE TO CHORDOTOMY
高井 修道
1
,
児玉 直彦
1
,
和田 富幸
1
,
富樫 勉
2
,
谷藤 和広
2
S. TAKAI
1
,
N. KODAMA
1
,
T. WADA
1
,
T. TOMIGAKI
2
,
K. TANIFUJI
2
1札幌医科大学皮膚泌尿器科学教室
2札幌医科大学外科学教室
1Dept. of Dermato-Urology, Sapporo Medical College
2Dept. of Surgery, Sapporo Medical College
pp.317-322
発行日 1962年4月1日
Published Date 1962/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491203257
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I.緒言
最近我々は泌尿器系悪性腫瘍患者を治療する機会が著しく多くなり,これら患者に対し手術的療法,放射線療法,化学療法とあらゆる手段を尽して治療を行つているが,早期発見,早期根治手術でない限りこれら治療法は唯単に延命効果しか得られず結局患者は悪性腫瘍の広汎な侵襲により死亡する。しかもこの様な患者は屡々延命効果の故に末期の耐え難い苦痛を長期間忍ばねばならず,治療を施す医師自からも自分の行つている治療に対し矛盾を感ずる。
私はこの様な観点から最近5年間に札医大を訪れた泌尿器系悪性腫瘍患者で死亡する迄入院して剖検を行つた60例について末期癌患者の疼痛とその治療,特に耐え難い持続性疼痛に対する脊髄前側索切断術(Chordotomia anterolateralis)について自験例を中心に考察してみた。
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